〜白石駅・・金が瀬宿・・大河原宿(泊)
白石市内を抜けると白石川を渡り、橋の中間で流れを見ながら恒例の一休みストレッチだ。冷たいのか魚の姿がない。鴨が数羽遊んでいる。何を食べているのだろうか。
今度は(児捨川)に架かる「白鳥橋」だ。児童虐待を連想する名前だと児捨橋から改名したとか。川の畔の立て札に「ヤマトタケルが地元の娘との間に子供が出来たが、日本武尊は出て行って待っていても帰らないので、母と子はこの川に身投げをしてから(児捨川)となったとか。」小さくて浅い川だが昔は深い流れであったのかな。
国道4号線を2kmほど歩くとソロソロ昼飯時だ。
沿線沿いに美味しいトンカツ屋があるとか、(とんかつ)のノボリ旗、店内は満席状態になっていた。奥から(ドンドン)と肉たたきの音がするが、なかなか待望のトンカツには出会えない。周りの人達も同様にお茶を飲んで待ちわびているようだ。
みんなが食べ終わり帰ってしまった頃にやっと出てきた。(ロースカツ)だ。
カリッとした衣、軟らかい肉、脂身を感じさせない肉汁が口一杯に広がる。黄色い和辛子をチョット付けて、ソースを薄ーくかける。やっと美味しいトンカツに出会えた。
街道は国道から離れたが再び騒音のする歩道歩きに戻り、わずかな上り坂になった。
拡張工事の現場だ。東北本線と国道の間に白石川が流れ、両側の山がせまっている場所だ。交通量が多い所でこの峠がネックなっていて、片側2車線になるようだ。
便所がありそうな神社を発見、階段を登ると珍しい鉄製の鳥居となぜかお寺の鐘撞き堂がある。ここから住宅地を通過して、また国道の歩道歩きになった。
目的の宿は近い。枯れススキが茂る歩道だ。ふと「枯れススキ」の歌は何だっけと思い出せない。(昭和枯れススキ)か(船頭小唄)か、貧しく悲しい歌だ。「俺は河原の枯れススキ」が出だしだ。「俺の頭は枯れススキ。」と歌うと後ろから「うそだ−」の一言。
宿は道が二手に分かれる手前だが、外壁に水道管がぶら下がりそこに便所小窓がある。
もしかしてここか、中山道で出合った、廊下が傾斜した暗いビジネスホテルが頭をよぎる。ここで2泊はキツいぞ。食事付きで2人で2万円の値段だ。ガマンしなくては。
廊下は狭く、歌謡曲が流れ、風が吹き抜ける便所で、洗い場が狭いラドン温泉が不思議と暖まる。
2016/11/21