〜福島学園前駅・・瀬上宿・・桑折宿・・藤田宿・・貝田宿・・貝田駅〜
涼しい秋になり、重たい飲料ペットボトルがないので、これからは軽く歩けるそうだ。
福島学院前駅から街道歩きの再開になる。
昼メシは駅の近くの食堂にしたが、バイキング式で好きなだけ皿に盛れる。ラッキー。
早い朝食で腹はペコペコ、美味しそうなおかづが沢山並んでいて全部食べたられるかも。
食べ過ぎたお腹を抱えて、福島県と宮城県の県境、貝田駅に向けて、そろりと歩き出す。
強い風が吹いていて、菅笠が飛ばされそうになるが日よけの効果抜群である。
阿武隈川の支流、摺上川を越す幸橋で福島市が終わり、伊達市に入る。
刈り残しの田んぼがあったが、あのままにして置くと美味しくなるのだろうか。それとも雀の餌に残しているのだろうか。
街道は小高い丘の裾を通って右手の傾斜地は一面の柿畑でリンゴも実っている。
ブドウの房のように多量に実った橙色の大きな柿だ。重た過ぎて枝が折れた木もある。
桑折駅までの直線道路でひな祭りには家々が雛人形を飾り付けて開放しているとか。
駅の先が追分で、日本海側の羽州街道と太平洋側の奥州街道に別れて青森県で合流する。
住宅地に入り道は狭く、車が増えてきたが、ここで奥州街道を見失ってしまった。
ここは何処なのだろう。駐在所だ。「ここはどの辺ですか。貝田駅まで旧道を歩いて行きたいのですが。」「信号を左に曲がるとコンビニが2軒あってその先の県北中学校で、右の道を行くと駅だよ。6キロはあるよ。熊に気を付けて下さい。」「出るんですか。そのピストルを貸して下さいな。」「玉の先が平らで貫通しないから熊にはダメだめだよ。」アラどうしましょう。
薄暗くなってきた。5時58分発の電車に乗らないと次は1時間あとになり、寒い夜になる。3人の女子中学生と出会えた、「県北中学校は何処。」「直ぐそこでピンク色の校舎です。」「桃の名産地でピンク色にしたようです。」とケタケタと笑いながら教えてくれた。
道は上り坂になった。夕方の薄明かりに柿の実が線香花火のようだ、その先に福島の街明かりがキラキラしている。熊も渋柿は嫌いで、熊よけの鈴の音を聞いて美味しそうな食料がやってきたと思っているかな。
暗い道を登り、駅の明かりにホッとした。5時45分だ。全身から汗が出ていた。
2016/10/27