奥州街道Ⅱの旅

21:七戸宿


三本木村・・・東北新幹線/七戸十和田駅

(十和田市)    南部バス/十和田市中央バス停

       十和田市秋祭り(9月)

 

七戸宿・・・・東北新幹線/七戸十和田駅

          十和田観光電鉄/七戸案内所バス停

       七戸町つつじまつり(5月)

(昔話)・・慈しみ

    ・・櫛引八幡宮



<三本木村(十和田)>


<七戸宿>


十和田現代美術館・・七戸宿〜七戸十和田駅〜


 朝から暑い日差しがやって来たが、こんな日は夕方から急変するだろうから急いで旅立ちたい。

しかし、ホテル近くにある現代美術館を覗いて街道ボケした脳みそを刺激することにした。

 

 美術館の周辺にオブジェだ。花でできた馬とか、水玉模様の巨大カボチャやら並んでいて、森の街道で緑に染まった目を射抜いて来た。

 

 受付の床も作品の一部だろうか。虹色に描いた直線に脳みそがぐらつき始め、巨大なオバちゃん像は想像を超え、廊下にある焼け焦げた木作りの犬オブジェにホッとした。

これが現代美術品なのか。

 街道旅に戻ると、店のウインドウに並べた茶碗がオブジェに見えたが、脳は正常に戻るだろうか。

 

 南国の日差しが照りつける歩道街道、ここは北東北の青森のはずだ。

はるか先に緑の木がありそうだ。あそこの木陰で休憩しよう。

道路の両側はタイアを売る店や修理工場などがあり、すぐ裏は畑で、彼方に緑の森が並んでいる。

 

 樹齢300年を超えるケヤキの巨木が日陰を作っていた。バス停小屋があり腰掛けて休めた。

エイ。と気合を入れて歩きだした。この先日陰のない7kmほどの北に向かう歩道歩きが始まった。

 少し進んではザックの水を飲み、また行っては水。飲んだ水分は蒸発して消えていった。

 

 今度は国道4号線になった。松並み木だ。

案内板とまたしても巨大な奥州街道の石の道標が登場した。

日本橋から(193里18町)768kmの地点とあり、国道には669.8kmとある。

 

 コーヒーとカレーの店を発見。昼飯は七戸町のコンビニで済ます予定だが、この先に食事できるところはなさそうなので誰もいない店に入り込んだ。大声で呼ぶと前掛けを洗濯ばさみで止めたオバさんが来た。豚の人形でトンカツはこの辺の柔らかい部分を使うからと売り込みだ。

 

 やっと左に入る街道を見つけた。川に降りる道だ。

暑さは体力の消耗を早めるようだ。道にへたり込んで休憩。

 

 タイムスケジュール表と現在時刻を確かめると、驚きのことに気がついた。スケジュル表には14時53分発・七戸十和田駅となっている。

 今は14時だ。あと5kmを50分で行かないと乗り遅れる。さあ大変だ。どうしよう。走るのか。

駅に連絡したらなんとかなりそうだが、直接駅に電話できない仕組みになっていた。

 

 諦めた。街道を行けばバス停があって駅に行けるかもしれない。わずかな望みを持って歩きだした。

なんと、5分ほど上り坂を進むとバス停の姿だ。まさかこの時間にバスは来るのか。またも偶然に奇跡のバスは10分後だ。

 

 なんとか予定の時間に駅に行けそうだ。バスの来そうな方向から、視線を返すと空に黒雲が七戸の町に覆いかぶさっている。

 ゲリラ豪雨を想像してしまった。折り畳み傘では耐えられない雨。街道は激流と化した。

 

 程なくバスが来た。雨が来た。豪雨ではないようだ。

駅に到着した。切符を取り出し券面を見ると二時間後の発車だった。なんで間違えたのだろう。

 歩けば間に合う時間だが、強い雨が降っている。

 

 予定した駅前の温泉にジックリ浸かり、スッキリと汗を流し、ホッとして車上の人になった。

2019/7/23


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