中山道の旅

37:愛知川宿


愛知川宿・・近江鉄道/愛知川駅


〜尼子駅・・愛知川宿・・五箇荘駅〜南彦根(泊)


 尼子駅に戻り再開だ。狭い中山道が続いていた。今日は晴れ、傘がないだけクルマを避けやすいが、それにしても狭すぎる。

 

 家のある所は軒先のどぶの蓋に逃げ場があるが、生け垣だと始末が悪い。背負ったザックを庭木に押込んで、車にぶつけられないようにお祈りだ。

 

 冬用の下着を着けての歩きだ、昼をまわり気温が上昇、下着を脱ぎたいが着替えの出来る場所はない。喫茶店かトイレがあればと見渡しても,狭い中山道にはそれらしい場所はない。

 

 駐在所だ。傘とストックを突き刺したザックを背負った姿を見たら,職務質問があるかも。

「すいません。着替えをさせてください。」と飛び込んだ。若いお巡りさんが怪訝な顔をして出てきた。やっと蒸し暑い下着と別れられた。

 

「道が狭いので、速度を上げないから交通事故は少ないでしょう。」とたずねると「それがあるんですよ。」と回答。京都まで歩いていると話すとビックリしていた。

 

 伊藤忠兵衛の生家だ。先ほどの駐在所でも話が出たここの有名人だとか。入場無料の看板に誘われて、大きな屋敷に入り込んだ。突然、管理人さんが現れた。入場料を取られるのか。

「そこに名前を記入してください。」しばらくの間、この屋敷の説明に入った。

 

 大商社の伊藤忠と丸紅が誕生した所だ。名前から察すると伊藤忠は解ったが、丸紅の名前は。

近江商人はなぜこの場所で・・と説明は続き、利益三分主義を伊藤忠と丸紅の新入社員達は必ずここに来て学ぶ習わしとか。広間と仏間がそれを語っていた。

 

 10kmほど3時間で歩いて暗くなる時刻になった。今日の宿は南彦根の安ビジネスホテルを予約してあり、五箇荘駅から彦根方面の電車で、高宮駅を経由して南彦根駅に戻った。

2014/3/23



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